XPSによるPC/ABS樹脂表面の化学結合状態の解析事例

2024年10月17日

      ポリカーボネート(PC)/アクリロニトリルスチレンブタ ジエン(ABS)樹脂は、PC樹脂の耐熱性、耐衝撃性、ABS樹脂の成形加工性、メッキ特性などが付加された熱可塑性樹脂です。このような特性から自動車内装部品、事務機器、家電機器などに幅広く使用されています。またPC/ABS樹脂は組成比率を変えることで要求仕様に合わせた特性を得ることができます。組成比率を知るには、機械特性や熱特性の評価などが用いられています1)。

     表面分析手法であるX線光電子分光法(XPS) は物質表面約 10 nmまでの分析が可能であり、組成比率だけではなく、2 種類以上の樹脂を混合させた材料の各樹脂成分の化学結合状態の変化や表面偏析の有無を解析することができます。 また、樹脂の表面をプラズマ処理したときの表面改質の効果を調べることにも利用されています2)。本報告では、2種 類の樹脂を混合させた試料について、XPS装置「KRATOS ULTRA2」を用いて高分解能条件で分析を行い、各樹脂成分の化学結合状態の変化と表面偏析の有無を解析した事例を ご紹介します。

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